実録!土地活用(新築マンション投資)

土地活用・不動産投資について、初心者の方にも参考になるような分かりやすいブログを目指しています。 業者側の情報ではなく、土地所有者、投資者の視点でリスクについても、お話しします!

カテゴリ:その他の土地活用・不動産投資 > 土地活用 戸建賃貸

1月3日の中日新聞に戸建賃貸の1面広告が掲載されていました。
気になったので記事にします。



【2棟の場合、3LDK1戸あたり698万円(税別)】




新聞によると
1戸あたり698万円ですが、税別で、しかも、本体価格の話です。

700万円として、8%の消費税が56万円
水道、ガス等の引き込み工事や外構工事は含まれていません。

諸費用まで考えると
850万円ほどでしょうか。


建物は総2階の3LDKですが
広さは65.82㎡(19.90坪)

かなり狭いです。


間取りは
1Fが14畳のLDKと水回りと玄関
2Fが3室で、6.5畳、6畳、5畳です。

かなりコンパクトな3LDKです。

でも、2LDK+納戸とか、2LDK+書斎とか
いろいろな使い方ができます。




坪単価は
本体あたりでは
754万円(税込) / 19.90 = 37.9万

そこそこコストメリットがあると思います。
一般的に狭いほうが坪単価は高くなりますからね。


外観はシンプルでスタイリッシュです。
洗面やバスは普及品レベルかもしれません。



【なぜ安いのか】



広告によると
”設計仕様を統一して、全国の工務店仲間が作ることで
ローコストを実現している”
ようです。 

安く建てて、家賃78000円とすることで入居率を高くするという作戦です。



【どれくらいで回収できるのか?】



単純計算では
投資額 / 家賃 = 850万円 / 7.8万円 = 109ヶ月 

9年ちょっとで回収できますので
その後は、貯金シリーズになります。


単純利回りは

(7.8x12) / 850 = 11.01(%)

です。
 


もし
全額を融資で建てるのであれば
20年ローンくらいで返済するのが良さそうです。


名古屋市内であれば、家賃が98000円くらいでもいけそうです。
戸建賃貸は、長く入居する可能性が高いので、
新築プレミアムは狙うべきです。


土地所有者であれば、競合の少ない名古屋市内であれば
一つの選択肢になりそうですね。

空き地の多い郊外の場合
やはり、競合物件が近隣で建設されるというリスクはあります。





【土地を買って建てるとしたら】



 名古屋市内で98000円の家賃で募集するとして
シミュレーションします。

建物は建築面積が各10坪で20坪
駐車スペースが各10坪で20坪
全体で50坪程度必要です。

車2台停められて、駅からは多少遠い土地として
坪70万(諸経費込み)としますと

土地代が 
50x70=3500万円

建物が2棟で
850x2=1700万円

総投資は、5200万円

家賃は 
98000x2x12=235万円

利回りは
235 / 5200 = 4.5%

低いですね。
これでは、投資できません。 



郊外で、土地が30万円ほどのエリアであれば 
家賃が78000円となるので
利回りは

(7.8X2X12) / (50x30 + 850x2) = 187 / 3200 = 5.8

う〜ん、なかなか厳しいですね。


家賃が30万円以下のエリアは
空き地が多くて、競合リスクも大きいものです。

建物の寿命を考えれば、20年以内で回収したいところです。
土地をかっての投資は、このままでは、ちょっとハードルが高いですね。



【名古屋市中村区の他社の戸建賃貸の実績は】



この戸建賃貸(ユニホー建築)は、
1戸当たり80㎡と、この広告の建物よりも広いです。

総投資は1戸当たり1170万円で、家賃設定は14万円です。


単純利回りで14%。

名古屋市内ということで、家賃が高く取れたので
利回りが高くなっています。



この場合でも土地を3500万で購入したとすると
14x12 / =(3500+1700)= 6.46(%)

名古屋市内で坪70万円の土地、、なんとか、見つかっても
なかなか地形がイマイチなんですよね。


郊外であれば、土地は安いが、競合リスクもある・・
名古屋市内は土地が高い。

土地を買っての投資はなかなか厳しいものです。



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戸建賃貸を建てて5年目の収支実績を紹介します。


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ユニホーの戸建賃貸の実例(出典:ユニホーHP)

この写真はユニホーさんの施工例です。


写真は南入で駐車場1台ですが
この物件は、北玄関で駐車場2台です。

また、屋根付き自転車置き場はありません。



【建物の概要】



立地 地下鉄より徒歩16分 
土地 自己所有 74坪ほど
建物 3LDK2階建 2戸
駐車場 各戸2台
総投資額 2340万円 (22年ローン)


コメント  駅から遠いので、単身向けは難しい。
ファミリー向け2LDK4戸よりも戸建の方がパフォーマンスがよい。
       駐車場2台で3LDKで10万円なら、入居は確実と考えた。


【家賃実績】



家賃 14万円 x 2戸=28(万円)
管理費  12.096万円
収入 26.79万円

年間収入 321万円 


【支出】



土地固定資産税等 7.1万円
建物固定資産税等 17.5万円
火災保険 7.5万円 

小計 32.1万円


ローン支払(元利) 10.8万円x12=129.6万円
(22年ローン)

合計 161.7万円



 

【収支】



321 - 161.7 = 159.3 (万円)


入居以来、ずっとこの数字が続いています。



コメント
現在、築後5年目ですが、修繕費は未だにかかっていません
その理由は、最初の入居者がずっと住み続けているからです。

長期入居された後の修繕費はそれなりにかかると思います。
面積も広いですし・・・




ローンを別にすると
収支は288万円ーーー(1)

総投資2340万円を(1)で割ると
288 / 2340 = 8.125(年)

9年で、元が取れます。

翌年以降は家賃収入が丸ごと収入になります。


逆に(1)を総投資2340万円で割ると
288 / 2340 = 12.3(%) ーーーーー純利益利回り

家賃収入14x2x12=336万を総投資2340万円で割ると
336 / 2340 = 14.3(%) ーーーーー単純利回り

となります。



【効率性を狙えば良いわけではない】



この土地の面積は、74坪。
容積率は 200%なので、最大、148坪の建物を建てることができます。


しかし
戸建賃貸2棟の合計面積は53坪です。

53 / 148 = 36(%)

つまり
土地のキャパシティーの36%しか土地活用していないことになります。



収益アパート業者であれば
土地を半分にしてそれぞれ6戸〜8戸のワンルームを建設するかもしれません。
12戸あれば、収入は800万ほどになるでしょう。


また
3F、4Fにして148坪を使い切れば
1Kなら16戸
1LDKなら9〜11戸
2LDKなら6〜8戸
になると思います。

しかし駐車場の数が少なくなり、需要は小さくなりそうです。

額を大きくすると
将来の入居が心配となります。

駅近であれば1K16戸も魅力なのですが。




このようにプランには一長一短があります。
オーナーの希望、他の土地活用とのバランスなど
総合的に考えて決断する必要がありますね。



戸建賃貸は
地下鉄駅からやや離れた立地で
単身用需要が少ない場合には検討すべきです。

3LDKで車を2台駐車可能となると
高級マンションくらいか、古い貸家がライバルとなりますので
10万〜18万くらいの家賃が狙えます。








 
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2017年6月8日 中日新聞に戸建賃貸の全面広告が掲載されました。


【20年一括借り上げの戸建賃貸で土地活用】



チラシのキャッチコピーは上の見出しの通りです。
カラー刷りで建物のパースがならびインパクト大です。

気になったので、読み込みました。

外観はシンプルな総2階、モダンでおしゃれなデザインです。




【リーズナブルな価格設定】



表記は本体価格のみです。
外構給排水工事、外構コンクリート工事、申請費用は除かレテいます。

20坪タイプの2LDK
建物価格 860万円 
(坪あたり建築費43万円)
家賃設定 72000円



23.75タイプ3LDK
建物価格 930万円
家賃設定 83000円


26坪タイプ3LDK
建物価格 1100万円 
家賃設定95000円

本体価格利回りで10〜11%とのことです。




【20年一括借り上げ(20年間家賃保証)】



詳しいことは書いてありませんが
20年間一括借り上げと書かれています。



【モニターオーナー追加募集】



先着5名様限定で
「通常1棟1030万円を930万円でお建てします」
ということだそうです。



【広告主は地場の建設メーカー】



ネットで検索すると
不動産、賃貸マンション、土地、新築住宅、分譲住宅、事業用事務所など
総合的に事業として行っているようです。

創業は昭和からなので社歴はそこそこあります。
従業員は10名以下なので、それほど大きな会社ではありません。



 

【この広告を見て思うこと・・・】



(1)低めの家賃設定

名古屋市内にしていは家賃設定が低めです。
高い家賃を期待させないということでは良心的だと思います。

通常、戸建賃貸では駐車場も無料ですから
かなり安い家賃設定です。



(2)一括借り上げ

20年一括借り上げの内容がHPにも具体的に記載されていませんでした。
20年間、ずっと家賃が下がらずに保証されるのか、
空室期間に、家賃の免責があるのか、はっきりしません。

大手ではありませんので、カタログやパンフレットに
借り上げの条件が説明してあるのか、微妙です。
契約書を見るまで、どのような条件なのかわからないでは困ります。


もっとも、大手も、
大々的に一括借り上げと書きながら、
細かい字で全く違う内容になっていますので注意が必要です。
一括借り上げなら、
「完璧に借りてもらって、好きに転貸してください」
というものですが、現実は違います。
 
 このあたり、しっかり確認する必要があります。
 
広告の低めの家賃設定であれば
一括借り上げして、高めに入居を募集することで
20年間固定家賃を支払うことも可能かもしれません。 


(3)本体価格のみの表示

標準工事費を記載しても良かったともいます。
100万から200万ほどアップになる可能性があります。

でも、価格としてはかなりリーズナブルです。


(4)賃貸に慣れている会社なのか?

建築資材は経年変化の修繕に向いたものを使用しているのか?
床材、クロスに関しては特に注意が必要です。
修繕頻度の高いところには、修繕コストのかからないものにしていてほしいものです。

この辺り賃貸住宅に弱いメーカーは初期コストだけに目が向いている場合があります。



またバス、トイレ、キッチンなどの住設や、
ドア、窓などの建材は
賃貸向けの物を使用しているのか気になります。

ある程度の量を取り扱う大手の賃貸住宅メーカーは
かなり安く仕入れています。

この会社がそのような建材を使っていれば良いのですが
一般住宅用の普及廉価バージョンの住宅設備を使ってコストダウンしている場合もあります。



(5)客付け、管理のレベルは

客付けは大手仲介の協力でしょうか?
管理は自社で行うのではないでしょうか?

戸建賃貸の場合
単身アパートと違い、
入居、退去の頻度は少ないのが特長です。

そういう意味ではあまり問題はないのかもしれません。


ただ退去後の修繕は面積が大きいだけに、金額も大きくなります。
クロス張替えの単価を聞いておくと良いと思います。
大東建託の例ですと平米あたり980円くらいでしょうか?

業者に直接頼むと680円くらいからありますが、
自分で、依頼し、立会い等、かなり手間がかかりますので
1000円以下なら管理会社任せです。



【所有するユニホーさんとの比較】



ユニホーさんで2棟所有していますが
24坪で1棟あたり本体価格1100万
総工費2340万円でした。

家賃設定は14万円です。
(駐車場2台分含む)

キッチン、バスのグレードは最新大手の賃貸住宅レベルです。


この会社では
85000円くらいの家賃設定になるのでしょうか?
もう少し高くても、入居者がつきそうですね。

本体価格も、かなりコストメリットがありそうです。








【おまけ】



ちなみに住宅設備の普及品はこんな感じです。

R洗面普及品1


 最近の標準グレードはこんな感じです。
BlogPaint


まあ、最初はそれほど、差がないようにも見えますね。
男性単身向けであれば、あまり気を使わなくても良いと思う人もいるかもしれません。

しかし普及品は10年超えると樹脂が黄ばんできます。
これが、安っぽく見えてしまいます。



普及品は一般住宅用カタログ価格で6〜12万円ほどのものです。
(実際はかなり値引きされますが)
たまにホームセンターで3〜5万円で売られています。

賃貸用の戦略商品は、
一般住宅用の15〜20万円クラスのものを
6万〜8万円で流しているようです。

こちらを使いたいものですね。


分譲用は1個ずつ、売り込むものです。
そのためにショールームの維持費やカタログ代が大きくなります。
賃貸用はまとめて売り込むものですから、経費が変わってきます。

だから、値段が変わるわけです。
 
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【土地活用 戸建賃貸編 名古屋の事例】




戸建賃貸の2016年の実績がでました。


戸建賃貸のイメージ写真です。

戸建賃貸実績
(同じタイプのイメージです)


イメージ湧きましたか?



【戸建賃貸の概要】




68坪の土地に
3LDK(80㎡)の戸建を2棟建てています。

北玄関です。

左側(東側)の建物は北側に2台の駐車場を取り
南側に一応小さな庭があります。


右側(西側)の建物は北側に駐車場1台と南側に駐車スペースを設けています。



賃貸物件の条件としては

駐車場2台付3LDK(80㎡)

ということです。


【戸建賃貸 5年目の実績(平成28年)】



家賃        336.0万円
 (家賃14万x2棟x12ヶ月)
管理費                    14.5万円
 (家賃の4.32%)
修繕費         0万円
火災保険等      13.7万円
 (貯蓄分もある保険なので割高です)
固定資産税(土地)   7.1万円
固定資産税(建物)   17.5万円 
 (当初の減額期間が終了)
償却資産税       不明
ローン返済金     129.1万円
 (23年元利均等返済:木造の耐用年数22年に合わせました)


CF=336 - 14.5 - 13.7 - 7.1 - 17.5 - 129.1 =  154.1(万円)


単純利回り=家賃収入➗総投資
     =336➗2380=14.1%
 実質利回り=154.1➗2380=6.47%


なお、実際には そこから、
個人事業税と所得税が差し引かれます。

(個人事業税は経費とすることができます)




(参考)
固定資産税評価額(土地) 2122万円
固定資産税評価額(建物)  516万円x2棟=1032万円


【入居率は100%】



新築後、1カ月以内には入居が決まり
それ以来入居率は100%です。


キャッシュフローが150万円ですので
1棟(家賃14万円)が、10ヶ月空室でも
赤字にはなりません。

もちろん、2棟同時に空いてしまった場合は
その単月は持ち出しです。

2棟合計で
年間、10ヶ月までなら黒字経営です。


【修繕費はゼロ】



通常、修繕費が必要な時は

(1)退去後に、次の入居者のための原状回復工事
  一部は入居者負担となります

(2)故障などのクレームがあった場合の修繕
  換気扇が壊れるとか、水漏れとか・・

(3)その他、大型修繕
  防水工事など


5年経過しましたが、
今のところ、退去もないので原状回復工事はなく
設備の故障や寿命による取替も発生していません。

そろそろ、換気扇がうるさくなってきたりする時期ではありますが。






【戸建賃貸住宅 当初の計画値】





土地面積        224(㎡) 68坪

固定資産評価額     2076万円

建築年         平成23年

総工費         2380万円

延床面積        80×2(㎡) 48坪

年間収入          336万円

利回り           14.1%(収入/総投資)

管理費等          14万円

修繕費           0万円(年平均 15万円を想定)

年間ローン        128万円(総額ローン)

年間固定資産税        10万円(土地)

               11万円(建物)

収支           172万円



当初の計画と変わっているのは
(1)火災保険10年一括払いを建更という高いものにしたこと
(2)建物の固定資産税の当初3年の減額がなくなったこと
の2点です。


 

【戸建賃貸に関するコメント】



この物件は、新築当初に入居された方が
継続して入居されています。

このようにファミリー向けの物件は、一度入居すると、
長く住み続けてくれる
ようです。


ありがたいことです。


やはり、単身よりも、
(1)引っ越し価格が高い→簡単に引っ越せない
(2)エアコンはリビング以外は自分で購入する→簡単には引っ越せない
という転居ハードルが高い部分があります。

また、この物件はキッチンに食洗機をつけています。

一度使うと便利で手放せません。
しかし、賃貸で食洗機のある物件はなかなか探せないと思います。



また、マンションやアパートの3LDKの場合、
築年数に応じて、家賃は低下します。

かなり古い物件であれば、3LDKで6万円くらいでも探せます。

しかし、ある程度の美観を保てば、10万円くらいでは貸せると思います。
敷地内に駐車場2台というのも、集合住宅にないメリットです。



 

【投資回収年数は?】



このまま、長期入居で満室が続いた場合、

回収年数=総投資額➗年収
    =2380 ➗ 338
    =7.04(年)


実際には管理費や保険は必要経費ですので、
7年で回収はできませんが 
10年ほどで回収できそうですね。

そのあとは、貯金シリーズということになりそうです。





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【土地活用 戸建賃貸編 名古屋の事例】


土地活用にはいろいろな方法があります。

今回は、戸建賃貸の事例を取り上げてみます。 



名古屋の土地所有者にはとっては、「 検討の余地あり!」です。


BlogPaint



この記事のサマリー・・・・・・・・

戸建賃貸は、エリアによっては、アパートよりも高い利回りが狙える場合があります。
アパートを考えるなら、両者を検討してみると良いと思います。

駐車場付きの3LDKでは、
エリアによっては、家賃が12〜16万くらいの需要があるようです。


(メリット)
建設価格の割に、高い家賃が狙える(高利回り)
一度、入居すると長期間住み続けてくれる場合が多い
分割して売却したり、分割して相続することができる
順番に建て替えたり、リフォームが可能

(デメリット)
融資が付きにくい
退去の時の、原状回復費用も広い分だけ高額になる
一度退去すると、空室期間が長い傾向にある

メリットとデメリットをよく考えて、納得した土地活用が大事です。


本文・・・・・・・・・・・・・・・

戸建賃貸とは、集合住宅ではなく、
「一つの独立した建物を貸す」
という、賃貸物件です。

昔風にいうのなら、貸家ということになります。

なんとなく昔のイメージを払拭するために、
戸建賃貸というネーミングを使用する建設業者が多いようです。




【戸建賃貸の現状は?】

名古屋近郊の場合ですと、
3LDKで80㎡前後のものが多いようです。
リーズナブルなもので、70㎡の2LDKタイプもあります。
グレードは、エコノミータイプと、標準グレードに分かれます。
家賃設定は、名古屋市内の標準的なものです。


エコノミータイプ

・構造は木造2階建
・用地は2戸の場合50坪以上
・70~80㎡で、2LDK〜3LDK 22坪程度 駐車場1〜2台付き
・建築費が安く、建物本体1戸700万〜800万 総投資1戸あたり1000万以下
・家賃設定、8万円〜12万円(駐車場代込み)
・20年後の建物の劣化は大きいと思われます。



標準グレード

・構造は木造、鉄骨造
・用地は2戸の場合50〜70坪
・80 ㎡前後の3LDK 24坪前後 駐車場1〜2台付き
・建設費は、1戸あたり1000万〜1400万 総投資1戸あたり1200万〜1600万
 (1400万は、大手メーカーの場合)
・家賃設定、12万円〜16万円(駐車場込み)

郊外だと、家賃が7万〜8万円が相場というエリアもあります。
しかし、都心部では、グレードの高い3LDKのマンションと、
同等の家賃設定が可能です。


 

入居者は、一戸建てのマイホームのように、周りに気兼ねせずに住むことができますし、
車を二台、駐めることも可能です。


転勤族などで、そこそこ高いマンションを探す人は、
15万くらいの3LDKを探すということなので、
そのような方からの需要もあるようです。




 【戸建賃貸の収益性】


通常の集合住宅の場合、
家賃収入➗総投資額で計算される表面利回りは

1K > 1LDK > 2LDK > 3LDK

となることが多いのですが、



戸建賃貸の場合

1Kのアパートやマンション < 戸建賃貸3LDK

となる場合も多いです。




(1K)

マンションの1Kを1戸あたり850万円で建設した場合で、
家賃が6万円、共益費が5000円だとすると

65,000円×12か月÷850万円=9.18% (表面利回り)



(1LDK)

マンション1LDKを1戸あたり1100万円で建設して
家賃が7万5000円、共益費が5000円とすると

80,000円×12か月÷1100万円=8.72% (表面利回り)

もし、家賃が8万円なら、

85,000円×12か月÷1100万円=9.27% (表面利回り)




(戸建賃貸 3LDK)

1戸あたり1300万円で建設して
家賃が12万だと、

12万×12か月÷1300万円=11.08% (表面利回り)







 【戸建賃貸と融資】



一部の金融機関の場合、
4戸以上のアパートしか融資しないということもあるようです。

それ以下だと、
空室リスクが高く、返済が滞る可能性があるということのようです。




6戸でも8戸でも、
3戸、4戸、5戸と空室になる可能性もありえます。

そうなれば、戸建と同じことなんですが・・・



しかし、金融機関としては、
融資条件が厳しくなる傾向にあります。



ダイワハウスやパナホームでは
一括借上もしています。
融資が厳しい方は、一括借上にすると融資が付きやすくなります。





【戸建賃貸の特徴】



(供給は少なめ)


戸建賃貸は、需要も供給も、単身向けに比べると少ないのが現状です。

名古屋市内で検索してみます。
例によって、アットホームで調査します(2016年6月19日現在)。

名古屋市内の賃貸情報:34,248件
うち、一戸建:682件

ということで、ちょうど2%ですね。


ちなみに、これは、物件の数ではなくて、
現在募集している戸数です。



利回りが良いからといっても、
需要よりも供給が多ければ、相場は下がりますから、難しいところですね。





(一度入居すると、長期的になる)

一般的には、

単身用のほうが入居退去のサイクルは短く

ファミリー向けのほうが、長期間になります。




(共益費が不要)

集合住宅の場合、共用部分として
・エレベーターの管理費
・エントランスの電気代
・共用部分の清掃

などの費用がかかりますが、

戸建の場合は、共有部分がありません。

庭を作った場合でも、草取りは入居者がします。
(例外はあるかもしれません)




(機動力がある)

例えば、2戸の戸建賃貸であれば、

(1)分割して、1戸ずつ子供に相続することが可能です。

また、
(2)1戸だけ売ることもできます。
   一時的な現金を手に入れて、なお、もう一棟から毎月の収入を得ることができます。

(3)片方だけ建て替えることもできますし、

(4)片方だけ大型リフォームもできます。


共同住宅の場合は、そうはいきません。

(1)共有財産として相続するのは、揉め事の原因になります。
(2)現金が必要だからといって、売却する場合は全部まとめて売ることになります。
(3)長期的な入居者がいる場合、建て替えが困難ですし、
(4)各部屋はリフォームできても、共用スペースなどを全面修繕はできないものです。
  (住みながらのリフォームには限界がある)
  
室内だけ改装しても、エントランスのイメージが悪ければ、
大幅な家賃アップはできないでしょう。


また、
子供のマイホームにしたりとか、いろいろな活用法もあります、




(デメリット:容積率を使いこなせない)


通常では60坪の土地(建ぺい率60%、容積率200%)に、
戸建賃貸は2戸という建て方です。

1戸当たり、25坪として、50坪しか使っていません。


60坪の土地で、容積率が200%であれば
最大で、120坪の建物が建てられます。

ということは、1Kなら12戸ほどの建物が建つことになります。




多少収益率が低くても、

土地1坪当たりの収益を上げるという考え方をすれば、

容積率をいっぱいに使った集合住宅に軍配が上がる場合もあります。




・できるだけ、手取り収入が欲しいのか?
・利回りが良くて、早く借入返済をしたいのか?
・どのようなリスクを避けたいのか?


オーナーの意向によって、どのような土地活用が良いのかが、
変わってきます。





(おまけ 1)


土地活用コンサルタントとして、
土地オーナー様と接する機会が多いのですが、
オーナー様の考えも、さまざまです。



建築業者は売上を重視するのは仕方がないのですが、

私は、ヒアリングの中から、
オーナー様の意向を確認して納得できる
土地活用をお勧めしています。


最初の土地活用は、まずは、安心安全を重視して
次からは、資産全体のバランスを考えたり、
相続や世代交代、あるいは、2代3代先まで、考えて、
納得できる土地活用をするのがベストだと思います。




(おまけ 2)


5年ほど前に、ユニホーさんで
戸建賃貸を2棟建てました。

総投資額2380万円
家賃収入、14万❎2戸❎12ヶ月=336万円

336万円➗2380万円=14.1%


5年経過しましたが、
最初に入居された方が、今も入居し続けてくれています。


地下鉄駅から、徒歩17分くらいの立地なので、
通常のアパートでは競争力のないものになってしまいます。

各戸とも2台分の駐車スペースがあるので、
車派にはアピールできます。


詳しくは別の記事をアップしますので参考にしてください。





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