前回の記事で、当ブログの賃貸マンションの生涯収入を計算してみました。
3億6200万円の投資で、収入は約10億円となりました。


先回の記事
新築マンションの生涯年収を計算してみる
http://namc.blog.jp/archives/2022-02-17.html


今回の記事では、支出の方を計算してみます。
間違っているかもしれませんので、ご了承ください。
間違いがあれば、コメント入れてください。


【支出の種類】




支出にはいろいろあります。


大きく分けると
  1. 管理費(賃貸管理、建物管理)、共用部電気水道代等
  2. 原状回復費用
  3. 修繕費用
  4. 税金
  5. 保険
この5つです。





【(1)管理費、共用部費用を計算する】




(賃貸管理費)

ここで言う管理費は、家賃管理、入居、退去立会いなどの管理です。
客付けなどの手続きもやってくれます。
(客付けの場合は、別途費用が発生します)

管理費用は、このマンションの場合、家賃の4.4%です。

一般的には、4〜5%が多いようです。
消費税がかかるので、家賃の4.4〜5.5%の出費になります。

大型マンションで戸数が多い場合、多少の値引き交渉もできるようです。
(私は、やらなかったけど・・)




(建物管理費)

維持費は、建物検査や町内費などです。具体的には下の通りです。

(1)定期清掃 (年間50回基本週1回) 年額 216000円

(2)特別清掃 (共用部高圧洗浄)   年額 32400円
(3)消防用設備点検 (年2回)  年額 54000円
(4)エレベーター保守点検費 (毎月1回年12回) 年額 641520円
(5)ブースターポンプ保守点検 (年1回) 年額 64800円
(6)町内会費 年額 80640円

小計 年額 1089360円  月額 90780円



これは消費税8%時代の契約ですね。
町内会費以外を10%の消費税にすると

年額 1,108,040円 です。



(客付広告費等)

空室になった場合、客付広告費などが発生します。
4年間の平均が456,010円でした。

賃貸管理費が高いところは、広告費用が含まれており、別途発生しないケースもあります。
管理費が「高いのか、低いのか」は、その管理内容まで踏み込んで比較検討する必要があります。


客付広告費等は、 年額46万円とします。



 
(共用部費用)

過去4年間の推移から年間の額を試算します。

(1)電気   236,200円
(2)水道代 15,600円
(3)インターネット代 169,000円

合計では、420,800円 です。



以上から、

管理費は、

家賃連動部分が、家賃の4.4%
固定費用(設備維持管理費、広告、共用部費用)が、年間約200万円

となりました。




コメント

固定費は年間200万円と計算しましたが
建物管理費110万円と共用部費用(電気・水道・インターネット代)46万円で
156万円です。


収入の中には、共益費197万円が含まれています。

設備管理費と共用部費用(電気水道インターネット)は共益費から捻出するイメージです。


管理契約によっては、共益費を管理会社が受け取り、 建物管理や共用部費用を管理会社が負担するケースもあります。
 




今のところ
共益費収入 > 設備管理費+共用部費用
となっています。

差額で広告費がまかなえそうです。





1年あたりの費用がわかったところで
長期的な管理費用を計算してみます。




(1)まずは家賃連動の賃貸管理費用からです。

30年の家賃収入は、6億6990万円
50年の家賃収入は、9億9619万円
ですから

管理費は、4.4%を掛け算して

30年で2948万円
50年で4383万円


です。



賃貸管理費は、家賃収入の4.4%ですが
この収入には、共益費が含まれています。
さらに、当初の30年間は礼金も含めています。

実際は、上記の数字よりも8%ほど少なくなります。

ここでは、さっきの計算から5%ほど引いておきます。


30年で2800万円
50年で4164万円


となりました。




(2)つぎに建物管理や共用部費用、広告費用です。

この費用は家賃とは関係なく年額200万円なので

30年で6000万円
50年では、1億円
す。








(1)(2)を合わせると、管理費用等は

30年で8800万円
50年で1億4164万円
です。





この段階で、50年で10億円の収入があっても

管理費だけで1億円以上も減っていきます・・・



【(2)原状回復費用を見積もってみる】



これは、主に、クロス(壁紙)や床などの修繕費用です。

実際はクロスがほとんどで、床の原状回復は滅多にありません。
床の原状回復は、クッションフロアや畳の時代の話だと思います。



 
経年変化は家主負担です。
入居者がクロスや床に傷をつけた場合は、入居者負担になります。

まあ、イメージでは、半々って感じでしょうか。





5年に1回、5万円くらいの出費とすると
1年あたり、1万円。

24戸あるので、年額ベースで24万円と見積もってみました。


原状回復費用

年間24万円


30年間で、720万円
50年間で、1200万円


です。




【(3)修繕費用を見積もってみる】




この修繕費用は原状回復以外の修繕費です。


備品・設備の修繕と、大型修繕に分けて計算してみます。
少し高めに見積もってみます。



(備品・設備)

備品は10年くらいで更新がくるものから
30年以上持つものもあります。

使い方によって、寿命は大きく変わるものです。


それでも、どれくらいかかるのかを把握しておかなければなりません。


30年で更新しなくてはならないのは

エアコン 8万円を3回=24万円

ガス給湯器 15万円を2回=30万円

水栓 3万円を2回=6万円
水栓(水漏れ)はたまにしかありませんが、入れておきました。

換気扇2箇所 1万円を3回=3万円

トイレ(ウオシュレット等) 5万円が1回=4万円


キッチン 15万円
ドア・建具 8万円


合計90万円 



30年で90万円ほど、かかるので
1年あたり 3万円ということになります。





このマンションは24戸ありますので
24x3=72万円

共用部なども考慮して、年間75万円とします。




(大型修繕)

外壁、屋根防水工事



外壁修繕の費用は、20年に一度、1戸あたり60万円とします。

このマンションの場合、24戸+エントランスなので

60万円x25=1500万円です。

20年に一度、1500万円かかるので
1500÷20=75
年額では75万円となります。



ローン返済期間の30年間で1回の大型修繕という考えであれば
30年間で1500万円なので、年額50万円という計算もできます。
(1500÷30=50)

50年持たせるのであれば、50年で2回3000万円なので
1年あたり60万円という計算もできると思います。
(3000÷50=60)


ここでは、50年稼働させる前提で、年額60万円を採用します。

実際は、50年間で1回で済ませることができれば、最高ですね。
そうすれば、年額30万円です。

よっぽど薄汚いのであれば、外壁洗浄も必要かもしれませんが、まあ、築30年以降の建物なら多少は汚くてもしょうがないですよね。
新品同様にするというより、雨漏りしない程度の修繕にしたいところです。




(その他設備の修繕費用)

マンションならではの修繕費用もあります。

  1. 自動ドア
  2. エレベーター
  3. オートロック&インターホン設備
  4. 火災設備
  5. 防犯カメラ
  6. 水道ポンプ、水道管
  7. 外構部分(駐車場、フェンス)

さて、これが問題です。

一体いくらかかるのやら・・・・



30年目くらいには、手を入れる必要がありそうです。 

  • インターホンが繋がらない
  • 火災報知器が異常発報する
  • 自動ドアが開かない
こんなことになれば、待った無しで修繕になりますね。



家賃返済がなくなれば 
1000万円でも支払うことができるのですが
ローン返済期間だと、余裕がないかもしれません。


逆に言えば、30年までなら、修繕せずに逃げ切れる可能性もあります。


しかし、50年稼働させるのを前提にするので
ここでは、50年で2000万円の予算を取っておきます。
はっきり言って、適当です。


まあ、使わなかったら、残るわけです。
ひょっとしたら、もっとかかるかもしれません。


50年で2000万円ですから、1年あたり40万円ですね。



ポイントは
融資返済がなければ、1900万円ほどの収入があるので
まあ、大型修繕にも対応できるはず
だということです。




備品設備更新 年額75万円
外壁屋根修繕 年額60万円
大型設備   年額40万円

なので

修繕費の合計は、年額175万円
となりました。


30年では、5250万円
50年では、8750万円
です。




【(4)税金】


土地の固定資産税・都市計画税は、年間で17万円ほどです。

建物は、年間で140万円ほどです。

建物は、当初5年は減額になっています。

その後、減額が無くなりますが
47年かけて、減っていきます。

平均すると、今の金額くらいになると思います。



土地、建物合わせて、160万円と見ておけば良いでしょう。


なので、

30年では4800万円
50年では8000万円


とします。


時間があるときに、もう少し詳しく計算してみます。


建物の固定資産税および都市計画税は評価額の1.7%ですが
当初は再建築価格の80%で、47年後には20%となります。
だんだん、安くなっていくんですね。
(ちなみに一定の条件で当初5年とか3年に割引があります)

だから、実際は50年均等に年額160万円ではありません。
前半の方が高いので30年では、4800万円より高くなります。









【(5)保険】



これは、10年あたり899,000円です。

1年あたり9万円ですね。


30年では、270万円
50年では、450万円

です。





【合計でいくらになった??】





今までのシミュレーションを足し算すると次のようになります。


 
30年では、1億9840万円
50年では、3億2564万円 



これだけ費用がかかることが予想されます。





【収支的にはどうなのか?】




30年の家賃収入は、6億6990万円
50年の家賃収入は、9億9619万円



ですから、差し引きすると
30年で、 4億7150万円(約4億7000万円)
50年で、 6億7255万円 (約6億7000万円)
となりました。




実際には、所得(収入ではない)に対して
所得税と個人事業税がさらに引かれることになります!





とりあえず、今回の記事では
支出についての計算してみました。


間違っているとこともあるかもしれません。
気が付いた人は、コメント入れてください。








最後に

30年、50年の収支をグラフにしてみました。

収支30

 収支50




収入の30〜33%が経費で無くなってしまうことがわかりました。
収入の1/3は維持管理費に消えていくということです。


修繕費、固定資産税、共用部費用などは、家賃に連動するわけではありません。
将来の家賃低下が、大幅に低下すれば、経費が40%、50%になるリスクもあるということです。
 





まとめますと、


50年間で
  • 売上が9億9000万円
  • 維持管理費、税金、修繕費、保険などで、3億2000万円の支出
  • 利益は6億7000万円


ただ、ここから所得税、個人事業税を納めなくてはなりません。





次回の記事では、当初の投資額と収支の関係について検討します。


 





次の記事では、
融資利息を含めて、総合的に収支を計算してみたいと思います。