実録!土地活用(新築マンション投資)

土地活用・不動産投資について、初心者の方にも参考になるような分かりやすいブログを目指しています。 業者側の情報ではなく、土地所有者、投資者の視点でリスクについても、お話しします!

2022年03月

今回の記事は、ブログの読者様のお話です。



【少し前に、業者の事業計画書についてのご相談を受けました】




初めてのアパート経営には不安はつきものです。

特に
「数千万円の借金をする」
なんてことは
普通、あまりないことですから
不安になるのは当然です。



まわりに相談できる人がいないため
一人で抱え込んでしまいがちです。


心細いですよね。


営業担当者に相談して
「絶対儲かりますよー」
などと言われても、どこまで信じていいのやら・・






そんな方には
アパート経営の先輩として
わかる範囲でアドバイスをしたり
経験をシェアしています。


土地活用でお悩みの方は
こちらのサイトからどうぞ!

名古屋土地活用 NAMC
https://namc.jimdofree.com





そんな経緯があって
私が相談を受けることになりました。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

アパート経営 事業計画書の相談を受けました」2021.9.01
http://namc.blog.jp/archives/38610100.html




【3月26日に完成引き渡し】




そのアパートが3月26日に完成します。


嬉しい瞬間です。



また、

ローンの返済の始まりでもあります。

(一般的には完成後3ヶ月後から返済するケースが多いです)




今回のアパートは
2棟で10戸(1LDK5戸、2LDK5戸)です。

ニューファミリーが中心になりそうです。





一般的に、ファミリー層は
4月に向けて、転居を考えているケース多いものです。



そんなわけで3月完成のアパートは
完成前に満室になったりすることもあります。




建築中のアパートに
でかでかと
「満室御礼!」
と、書かれているのを見かけたことがあるかもしれませんね。



でも、そういうケースは、
4戸くらいのわりと小型の物件です。





この物件は、さすがに10戸なので

「すぐに満室にはならないかも・・?」

と思いました。






ちなみに

このブログのマンション(全24戸)は
3月31日に完成し

満室になったのは、6月でした・・・


やはり、満室になるまでは不安になりました






なかなか、入居が決まらないと
オーナーさんは不安になるものです。
  • 家賃が高かったのかな?
  • このまま入居しなかったら、どうなるんだろう・・・
そんなふうに考え始めたら、落ち着いて過ごせません。





そこで

「一括借上契約なので、焦ること、ないですよ」

と、メールでお伝えしていました。






そうしたら




3月7日のメールで

すでに満室です!!

とご報告がありました。





これは安心ですね。





ほんと、良かったです。




【3月26日は、とても良いお日柄だとか・・】




完成引き渡しの2022年の3月26日は

「一粒万倍日」と「天赦日」と「寅の日」
が重なって、とても良い日らしいです。


特に金運が良いのだとか!?


アパート経営の良い始まりになりそうです。





【アパート経営は、建ててからがスタート】




アパート経営は
建てる前も重要ですが
本当の経営はここからです。

ここから、お金が出たり、入ったりするわけです。


経営という意味では
完成引き渡しから始まり
融資を完済するまで、あるいは、アパートを取り壊すまで
続きます




ただ、建てた後に
行うことは、あまり多くはありません。

しっかり管理することくらいです。




間取りも、設備も
今更、変更できません。


「経営は建ててから」ですが
どんな建物を建てるかで
ほぼ決まってしまうと言えるでしょう。



事前の計画がとても重要だということですね。



今回のアパートは
大手施工の割に工事代金が低い計画だったので
将来的にもリスクが少ないものでした。


借上かつ修繕費込みの契約なので
建物に問題があったとしても
負担はありません。



とはいうものの
だんだん古くなれば、それなりに家賃も低下します。


また、細かいことを言えば
22年目までは、返済金額に対して減価償却が大きいので
CFの割に所得が少なめになります。


23年目以降になれば
減価償却がないので
CFの割に、所得が大きめになります。


22年目以降は
  • 家賃が低下する
  • 所得税は増える
ので、注意が必要です。



給与所得が多い方は所得税率が高いので
所得税>CF
となって、キャッシュアウトになることもあり得ます。




22年目まではよく儲かりますが
それを全部使ってしまうのではなく
23年目から返済終了までのために
ある程度プールしておけば安心です。

 

所得税は、他の収入と合算しないと
計算できないので
事業計画には記載されません。


税理士さんとお付き合いがあれば
どれくらいの所得税になるのか
資産してもらうと安心です。



computer-2569652_1280



融資返済が終われば
家賃が多少下がったとしても
家賃がまるまるすべて収入
になります。



ずいぶん先の話にはなりますが
老後の収入があるのはありがたいことですよね。


このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年2月17日の記事で、このブログのマンションの生涯年収を計算しました。
50年で約9億9600万円でした。


2022年3月3日の記事では、このブログのマンションの50年間の維持費・経費を計算しました。
50年で約3億3000万円でした。





今回の記事では、初期投資も含めて
投資全体の収支について、いろいろ計算してみます。 





【今回の新築マンション投資の場合の収支は?】




総投資額は3億6200万円

土地が1億円
建物が2億5000万円
諸経費が1200万円です。



50年間の収支で考えると

収入 9億 9600万円
経費 3億2500万円
投資  3億6200万円

利益 3億0900万円 


となりました。



なお、ここから
個人事業税や所得税は出て行きます。



50年で3億円の利益を生み出すことがわかりました。



ただ、これは現金で3億6200万円を支払った場合です。

今回のブログの投資の場合、
3億6200万円全額融資です。



当初の10年は0.74%の金利ですが
ここでは、35年間1%として計算してみます。


3億6200万円を35年返済で利息1%ですと
支払い総額は、4億2900万円です。

利息が、、、、なんと、、、
6700万円!!


この利息をさっきの利益から引き算すると



3億0900万円ー6700万円=2億4200万円 




利息を除くと
50年間で、利益は2億4200万円となりました。

1年あたりの収入は484万円です。
実際には、個人事業税や所得税を引き算しなくてはなりません。



とはいえ
自己資金ゼロで
2億円前後の収入を得られたことになります。


サラリーマンの生涯年収が2億円程度と言われていますから
マンションが自分の代わりに働いてくれたということになります。




さらに50年後も
  • 収益物件として
あるいは
  • 土地として

の資産価値があります。


例えば、更地にしたら
購入時の価格の1億円ほどになるでしょう。



そう考えれば
投資としてのリターンは

2億4200万円+1億円=3億4200万円

とも、言えるでしょう。




【地主だった場合】



地主であれば、土地代はかかりません。

土地を買った際の仲介費用などの経費や土地代の融資の期中金利などの経費が400万くらいあります。

投資額としては、
土地代1億円と、諸経費400万円くらい少なくて済むというわけです。



建物が2億5000万円
諸経費が800万円
合計2億5800万円

そんなところでしょう。


この場合の、収支を考えてみます。




利息を考えないと

収入 9億 9600万円
経費 3億2500万円
投資  2億5800万円

利益 4億1300万円 


当たり前ですが、
3億0900万円から1億0400万円増えました。
 



2億5800万円を30年1%で融資を受けたとして
支払い総額が2億9900万円です。

利息は、4100万円ほどで済みますね。
 

利息を考慮すれば

4億1300万円ー4100万円=3億7200万円

となります。


1年あたりでは744万円となります。




このように収入は、圧倒的に地主有利です。


ただ、入居者に人気のないエリアにマンションを建ててしまったら
家賃も入居率もどんどん下がります。


収入が落ちては、事業は成り立ちません。



入居者あっての賃貸業ですから
需要を無視した計画はNGです
ね。




 

【融資金利が高かった場合の影響は?】




結局、アパート、賃貸マンションは

  1. 収入(家賃)
  2. 維持経費
  3. 投資額(土地代、建設費、融資金利)
この3つのバランスです。



地主さんの場合は「3.投資額」の土地購入費用が少ないので有利になります。


最後に金利の条件がどのくらいの影響があるか
シミュレーションしてみます。


収入 9億 9600万円
経費 3億2500万円
投資  3億6200万円
利息   6700万円
(全額融資35年1%)

利益 2億4200万円



これがベースです。



3億6200万円の融資返済額を、金利ごとに計算してみます。

35年の場合

1% 4億2918万円(基準)
2% 5億0365万円(+7447万円)
3% 5億8512万円(+1億5594万円)
4% 6億7319万円(+2億4401万円)
 

4%では、利益がなくなりますね。
最初は少しだけ儲かったとしても
家賃が低下すればすぐに赤字になってしまいます。




借入金利の影響はとても大きいことが分かりました。





今回の建築費が2億5200万円でした。


高い業者だったら
3億円だったかもしれません。

A社は2億5200万円、B社は3億円というと
ずいぶんな差です。
4800万円もの違いです。



しかし、金利1%の違いで
総支払額は、7000万円以上も変わってきます。




投資計画では
建築費と家賃収入をにらめっこするものですが
それ以上に、影響が大きいのが融資条件
です。


あらためて、勉強になりました。



【将来の金利リスクは?】



もし10年後に、金利が4%とか5%に上がったらどうするのか?
少し心配になります。


バブルの1990年頃までは
定期預金の金利が5%とか、そんなこともありました。

ただ、そうなると
初任給や家賃もどんどん上がっていきます。



金利が高いということは
お金の価値が下がっているともいえます。

物価は上がるわけです。


ちなみに
私が学生時代にに住んでいたアパートは
家賃36000円でしたが
現在は42000円です。

築30年を超えて、上がっていますね。


そんなわけで
金利が上がれば、家賃も上がると考えています。





単身用であれば
初任給の1/3が家賃の相場なのかもしれません。

バブル前後で
初任給が10万円前半から20万円付近まで上がりました。

昔のアパートは4万円で、今は6万円という感じです。


失われた30年。
そこから初任給は、あまり上がっていませんね・・

 

 


最初から高い金利で借入している場合
収入が高い当初の10年は儲かっても、そのあとは厳しくなると思います。
不動産投資加熱の時には、かなりリスキーな投資もあったようですね。




【今回のシミュレーションで思ったこと】




繰り返しになりますが・・

アパート、賃貸マンションは

  1. 収入(家賃)
  2. 維持経費
  3. 投資額(土地代、建設費、融資金利)
この3つのバランスです。



(1)収入が見込めるエリアに建設すること
(2)家賃低下しないようにしっかり管理すること
(3)金利も含めて、投資額を抑えること


この3つのバランスが整えば
ちゃんと、利益を生んでくれると思います。


実際は、収益が見込めるエリアは
土地代が高く、投資額が高くなるということです。
なかなか難しいところです。



今回のシミュレーションで
  1. 生涯収入
  2. 生涯経費
  3. 投資額(土地代、建設費、融資金利)
について色々考えてみました。


今回の賃貸マンション投資では
3億6200万円の投資に対して
50年間で2億円ほどの収入が見込めそうです。



今回の投資では
共益費も含めた収入を総投資額で割り算すると
6.9%とかなり良い条件の案件でした。


最近では、土地代、建設費、ともに高値になっており
利回りで6%越えるのがやっとという感じです。
(名古屋近郊の場合)


そういう意味では、良いタイミングで投資できたと思います。


 
 
このエントリーをはてなブックマークに追加

前回の記事で、当ブログの賃貸マンションの生涯収入を計算してみました。
3億6200万円の投資で、収入は約10億円となりました。


先回の記事
新築マンションの生涯年収を計算してみる
http://namc.blog.jp/archives/2022-02-17.html


今回の記事では、支出の方を計算してみます。
間違っているかもしれませんので、ご了承ください。
間違いがあれば、コメント入れてください。


【支出の種類】




支出にはいろいろあります。


大きく分けると
  1. 管理費(賃貸管理、建物管理)、共用部電気水道代等
  2. 原状回復費用
  3. 修繕費用
  4. 税金
  5. 保険
この5つです。





【(1)管理費、共用部費用を計算する】




(賃貸管理費)

ここで言う管理費は、家賃管理、入居、退去立会いなどの管理です。
客付けなどの手続きもやってくれます。
(客付けの場合は、別途費用が発生します)

管理費用は、このマンションの場合、家賃の4.4%です。

一般的には、4〜5%が多いようです。
消費税がかかるので、家賃の4.4〜5.5%の出費になります。

大型マンションで戸数が多い場合、多少の値引き交渉もできるようです。
(私は、やらなかったけど・・)




(建物管理費)

維持費は、建物検査や町内費などです。具体的には下の通りです。

(1)定期清掃 (年間50回基本週1回) 年額 216000円

(2)特別清掃 (共用部高圧洗浄)   年額 32400円
(3)消防用設備点検 (年2回)  年額 54000円
(4)エレベーター保守点検費 (毎月1回年12回) 年額 641520円
(5)ブースターポンプ保守点検 (年1回) 年額 64800円
(6)町内会費 年額 80640円

小計 年額 1089360円  月額 90780円



これは消費税8%時代の契約ですね。
町内会費以外を10%の消費税にすると

年額 1,108,040円 です。



(客付広告費等)

空室になった場合、客付広告費などが発生します。
4年間の平均が456,010円でした。

賃貸管理費が高いところは、広告費用が含まれており、別途発生しないケースもあります。
管理費が「高いのか、低いのか」は、その管理内容まで踏み込んで比較検討する必要があります。


客付広告費等は、 年額46万円とします。



 
(共用部費用)

過去4年間の推移から年間の額を試算します。

(1)電気   236,200円
(2)水道代 15,600円
(3)インターネット代 169,000円

合計では、420,800円 です。



以上から、

管理費は、

家賃連動部分が、家賃の4.4%
固定費用(設備維持管理費、広告、共用部費用)が、年間約200万円

となりました。




コメント

固定費は年間200万円と計算しましたが
建物管理費110万円と共用部費用(電気・水道・インターネット代)46万円で
156万円です。


収入の中には、共益費197万円が含まれています。

設備管理費と共用部費用(電気水道インターネット)は共益費から捻出するイメージです。


管理契約によっては、共益費を管理会社が受け取り、 建物管理や共用部費用を管理会社が負担するケースもあります。
 




今のところ
共益費収入 > 設備管理費+共用部費用
となっています。

差額で広告費がまかなえそうです。





1年あたりの費用がわかったところで
長期的な管理費用を計算してみます。




(1)まずは家賃連動の賃貸管理費用からです。

30年の家賃収入は、6億6990万円
50年の家賃収入は、9億9619万円
ですから

管理費は、4.4%を掛け算して

30年で2948万円
50年で4383万円


です。



賃貸管理費は、家賃収入の4.4%ですが
この収入には、共益費が含まれています。
さらに、当初の30年間は礼金も含めています。

実際は、上記の数字よりも8%ほど少なくなります。

ここでは、さっきの計算から5%ほど引いておきます。


30年で2800万円
50年で4164万円


となりました。




(2)つぎに建物管理や共用部費用、広告費用です。

この費用は家賃とは関係なく年額200万円なので

30年で6000万円
50年では、1億円
す。








(1)(2)を合わせると、管理費用等は

30年で8800万円
50年で1億4164万円
です。





この段階で、50年で10億円の収入があっても

管理費だけで1億円以上も減っていきます・・・



【(2)原状回復費用を見積もってみる】



これは、主に、クロス(壁紙)や床などの修繕費用です。

実際はクロスがほとんどで、床の原状回復は滅多にありません。
床の原状回復は、クッションフロアや畳の時代の話だと思います。



 
経年変化は家主負担です。
入居者がクロスや床に傷をつけた場合は、入居者負担になります。

まあ、イメージでは、半々って感じでしょうか。





5年に1回、5万円くらいの出費とすると
1年あたり、1万円。

24戸あるので、年額ベースで24万円と見積もってみました。


原状回復費用

年間24万円


30年間で、720万円
50年間で、1200万円


です。




【(3)修繕費用を見積もってみる】




この修繕費用は原状回復以外の修繕費です。


備品・設備の修繕と、大型修繕に分けて計算してみます。
少し高めに見積もってみます。



(備品・設備)

備品は10年くらいで更新がくるものから
30年以上持つものもあります。

使い方によって、寿命は大きく変わるものです。


それでも、どれくらいかかるのかを把握しておかなければなりません。


30年で更新しなくてはならないのは

エアコン 8万円を3回=24万円

ガス給湯器 15万円を2回=30万円

水栓 3万円を2回=6万円
水栓(水漏れ)はたまにしかありませんが、入れておきました。

換気扇2箇所 1万円を3回=3万円

トイレ(ウオシュレット等) 5万円が1回=4万円


キッチン 15万円
ドア・建具 8万円


合計90万円 



30年で90万円ほど、かかるので
1年あたり 3万円ということになります。





このマンションは24戸ありますので
24x3=72万円

共用部なども考慮して、年間75万円とします。




(大型修繕)

外壁、屋根防水工事



外壁修繕の費用は、20年に一度、1戸あたり60万円とします。

このマンションの場合、24戸+エントランスなので

60万円x25=1500万円です。

20年に一度、1500万円かかるので
1500÷20=75
年額では75万円となります。



ローン返済期間の30年間で1回の大型修繕という考えであれば
30年間で1500万円なので、年額50万円という計算もできます。
(1500÷30=50)

50年持たせるのであれば、50年で2回3000万円なので
1年あたり60万円という計算もできると思います。
(3000÷50=60)


ここでは、50年稼働させる前提で、年額60万円を採用します。

実際は、50年間で1回で済ませることができれば、最高ですね。
そうすれば、年額30万円です。

よっぽど薄汚いのであれば、外壁洗浄も必要かもしれませんが、まあ、築30年以降の建物なら多少は汚くてもしょうがないですよね。
新品同様にするというより、雨漏りしない程度の修繕にしたいところです。




(その他設備の修繕費用)

マンションならではの修繕費用もあります。

  1. 自動ドア
  2. エレベーター
  3. オートロック&インターホン設備
  4. 火災設備
  5. 防犯カメラ
  6. 水道ポンプ、水道管
  7. 外構部分(駐車場、フェンス)

さて、これが問題です。

一体いくらかかるのやら・・・・



30年目くらいには、手を入れる必要がありそうです。 

  • インターホンが繋がらない
  • 火災報知器が異常発報する
  • 自動ドアが開かない
こんなことになれば、待った無しで修繕になりますね。



家賃返済がなくなれば 
1000万円でも支払うことができるのですが
ローン返済期間だと、余裕がないかもしれません。


逆に言えば、30年までなら、修繕せずに逃げ切れる可能性もあります。


しかし、50年稼働させるのを前提にするので
ここでは、50年で2000万円の予算を取っておきます。
はっきり言って、適当です。


まあ、使わなかったら、残るわけです。
ひょっとしたら、もっとかかるかもしれません。


50年で2000万円ですから、1年あたり40万円ですね。



ポイントは
融資返済がなければ、1900万円ほどの収入があるので
まあ、大型修繕にも対応できるはず
だということです。




備品設備更新 年額75万円
外壁屋根修繕 年額60万円
大型設備   年額40万円

なので

修繕費の合計は、年額175万円
となりました。


30年では、5250万円
50年では、8750万円
です。




【(4)税金】


土地の固定資産税・都市計画税は、年間で17万円ほどです。

建物は、年間で140万円ほどです。

建物は、当初5年は減額になっています。

その後、減額が無くなりますが
47年かけて、減っていきます。

平均すると、今の金額くらいになると思います。



土地、建物合わせて、160万円と見ておけば良いでしょう。


なので、

30年では4800万円
50年では8000万円


とします。


時間があるときに、もう少し詳しく計算してみます。


建物の固定資産税および都市計画税は評価額の1.7%ですが
当初は再建築価格の80%で、47年後には20%となります。
だんだん、安くなっていくんですね。
(ちなみに一定の条件で当初5年とか3年に割引があります)

だから、実際は50年均等に年額160万円ではありません。
前半の方が高いので30年では、4800万円より高くなります。









【(5)保険】



これは、10年あたり899,000円です。

1年あたり9万円ですね。


30年では、270万円
50年では、450万円

です。





【合計でいくらになった??】





今までのシミュレーションを足し算すると次のようになります。


 
30年では、1億9840万円
50年では、3億2564万円 



これだけ費用がかかることが予想されます。





【収支的にはどうなのか?】




30年の家賃収入は、6億6990万円
50年の家賃収入は、9億9619万円



ですから、差し引きすると
30年で、 4億7150万円(約4億7000万円)
50年で、 6億7255万円 (約6億7000万円)
となりました。




実際には、所得(収入ではない)に対して
所得税と個人事業税がさらに引かれることになります!





とりあえず、今回の記事では
支出についての計算してみました。


間違っているとこともあるかもしれません。
気が付いた人は、コメント入れてください。








最後に

30年、50年の収支をグラフにしてみました。

収支30

 収支50




収入の30〜33%が経費で無くなってしまうことがわかりました。
収入の1/3は維持管理費に消えていくということです。


修繕費、固定資産税、共用部費用などは、家賃に連動するわけではありません。
将来の家賃低下が、大幅に低下すれば、経費が40%、50%になるリスクもあるということです。
 





まとめますと、


50年間で
  • 売上が9億9000万円
  • 維持管理費、税金、修繕費、保険などで、3億2000万円の支出
  • 利益は6億7000万円


ただ、ここから所得税、個人事業税を納めなくてはなりません。





次回の記事では、当初の投資額と収支の関係について検討します。


 





次の記事では、
融資利息を含めて、総合的に収支を計算してみたいと思います。




このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ